
自動車整備業界では、深刻な人手不足が大きな課題となっています。
特に若手人材の確保が難しく、高齢化が進む中で「外国人整備士の採用」を検討する企業が増えてきました。
しかし、外国人を採用する際には、誰でも自由に雇えるわけではなく、ビザや在留資格といった法的な条件を満たす必要があります。
条件を理解せずに外国人採用を進めてしまうと、不法就労につながり、企業にとって大きなリスクとなりかねません。
当記事では、自動車整備分野において外国人を採用できる条件や在留資格の種類、実際の注意点についてわかりやすく解説します。今後の人材戦略として外国人採用を検討している整備工場や自動車関連企業の方は、ぜひ参考にしてください。

自動車整備業界の現状
最近では、電気自動車(EV)の普及が進みつつあるものの、インフラ整備等の関係で、次世代自動車の普及の見通しが不透明であることや、自動車の長期使用化が進展する中で多種多様な動力車の併存期間が長期にわたることが想定されています。
その結果、整備事業者の対応は広範囲になり、かつ長期的に求められるようになってきています。
しかし、自動車整備業界の平均年収は他業界と比べて低いこと、また日本の少子高齢化などの問題と重なり、自動車整備専門学校の入学者数は、過去18年で約47%減少しています。
参考:自動車整備分野における人材確保に係る取組
そのため、日本人だけではなく、外国人を採用しようと考える企業が増えてきているのです。
では、そもそも外国人を採用することは可能なのでしょうか。
日本の自動車整備工場で働くことのできる在留資格
結論、日本の自動車整備工場で外国人を採用することは可能です。
一方で、採用する際には在留資格の確認が必要不可欠です。自動車整備工場で働くことのできる在留資格は以下になります。
次にそれぞれの資格について説明していきます。
技能実習
自動車整備業界では、外国人が就労できる在留資格の一つとして「技能実習」が認められています。
技能実習制度は、日本の技術や知識を外国人に移転し、母国の発展に役立てることを目的とした制度です。
自動車整備分野は2018年に対象職種に追加され、主に点検・修理・整備といった実務を通じて技能を習得します。
技能実習生は、最長5年間の在留が可能で、1号・2号と段階的に在留資格を更新しながらスキルアップしていきます。ただし、技能実習はあくまで「学ぶこと」が前提であり、単なる労働力確保を目的とした受け入れは認められません。
受け入れ機関や監理団体の適切な指導・教育体制が求められる点も大きな特徴です。
特定技能
自動車整備業界では、2019年に新設された在留資格「特定技能1号」により、外国人が本格的に就労できる道が開かれました。
特定技能は深刻な人手不足を補うための制度であり、自動車整備分野も対象業種の一つです。取得するには、日本語能力試験(N4相当以上)と自動車整備分野特定技能評価試験に合格する必要があります。
特定技能1号では最長5年間の就労が可能で、実務を担う即戦力として採用される点が特徴です。また、技能実習を修了した人材であれば試験が免除され、円滑に移行できる仕組みも整えられています。
なお、現時点で「特定技能2号」(より高度な在留資格)は自動車整備分野には認められておらず、キャリアの継続には制度面の確認が必要です。
参考:国土交通省-自動車整備分野における「特定技能」の受入れ
技術・人文知識・国際業務
在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、主に高度な専門知識や国際業務に従事する外国人向けの資格であり、自動車整備の現場作業には基本的に適用されません。
この資格が認められるのは、整備士として工具を使った実務ではなく、設計や開発、品質管理、技術指導など、専門知識を活かしたホワイトカラー的業務です。
例えば、自動車メーカーや関連企業でのエンジニア職、技術マニュアルの作成、海外取引先との技術的な調整業務などが該当します。
そのため、整備工場が一般的な整備スタッフを外国人採用する場合には利用できず、技能実習や特定技能など他の在留資格が必要です。適切な資格選択を誤ると不法就労につながるため注意が必要です。
自動車整備で外国人を採用する方法
自動車整備業を行っている事業者が外国人を採用するための方法は以下の3つがオススメです。
- 外国人向け求人サイト
- ハローワークや職業紹介所
- 監理団体・紹介会社
外国人向け求人サイト
外国人向け求人サイトは、日本国内で働きたい外国人求職者に直接アプローチできるオンライン媒体です。
自動車整備士や技能実習生、特定技能者など、職種や在留資格条件を明確に掲載できるのが特徴です。サイトによっては日本語が不自由な応募者向けに多言語対応している場合もあり、募集から面接調整までオンラインで効率的に進められます。
また、応募者の履歴書や職務経歴書を事前に確認できるため、採用側の負担を軽減できます。自社で直接採用活動を行う場合よりも幅広い人材にリーチでき、スピーディーな採用が可能です。
ハローワークや職業紹介所
ハローワークや自治体の職業紹介所は、外国人向けの雇用相談窓口を設けており、制度に沿った形で求人を出すことができます。
技能実習生や特定技能者など、在留資格に応じた募集が可能で、行政のサポートを受けながら採用活動を進められるのが特徴です。
面接会の開催や職業相談、書類作成支援などのサービスもあり、初めて外国人を採用する企業でも安心して活用できます。さらに、求人掲載費用が比較的低廉である点や、地域の求職者にアクセスしやすい点もメリットです。
監理団体・紹介会社
監理団体や外国人材紹介会社は、技能実習生や特定技能人材の採用を専門にサポートする機関です。求人掲載だけでなく、在留資格の取得手続きや受け入れ後の管理、教育計画の作成まで一括して支援してくれるのが大きな特徴です。
特に初めて外国人を採用する整備工場にとって、手続きや法令遵守の面で大きな助けになります。また、面接や渡航、生活サポートまでカバーしてくれる場合もあり、採用後の定着率向上にも寄与します。
費用はやや高めですが、安心・確実に人材を確保できる点が魅力です。
自動車整備業で即戦力の外国人を採用するには?
人材を確保したいものの、即戦力を採用したいという方も多いのではないでしょうか。
自動車整備業で即戦力の外国人を採用するなら、外国人向け転職サイトの活用が最も効率的です。
特定技能や技能実習修了者など、自動車整備士として即戦力になれる外国人材に特化しており、在留資格や職務経験、スキルを事前に確認できます。そのため、採用効率が高く、ミスマッチや無駄な面接を減らせます。
また、多言語対応やオンライン応募機能を活用することで、日本語に不安のある外国人ともスムーズにやり取りが可能です。
求人情報には仕事内容や条件を詳しく掲載できるため、応募者との認識のずれを防ぎ、採用後の定着率向上にもつながります。
初めて外国人を採用する整備工場でも、外国人向け転職サイトで自動車整備士を採用すれば、短期間で即戦力となる人材を確保でき、人手不足の解消や業務効率アップに繋がります。
まとめ|自動車整備で外国人採用するなら転職サイトを利用しよう
冒頭にもお伝えしましたが、自動車整備業界では人手不足が深刻化しており、即戦力となる外国人の採用は今後ますます重要になります。
その中で効率的かつ安心して人材を確保する方法としておすすめなのが、外国人向け転職サイトの活用です。
転職サイトを利用すれば、特定技能や技能実習修了者といった即戦力の外国人整備士に直接アプローチでき、在留資格やスキルを事前に確認できるため、採用のミスマッチを防げます。
また、多言語対応やオンラインでの応募・面接により、初めて外国人採用に取り組む整備工場でも安心して進められ、仕事内容や条件を明確に掲載できるため、入社後の定着率向上にもつながります。
外国人採用を成功させる鍵は、適切な媒体選びと情報発信です。人材確保に悩む自動車整備工場は、まず外国人向け転職サイトの活用を検討してみましょう。